退院後の生活

腎ろうの手入れ

腎ろうの手入れについては、毎回の尿の廃棄とお風呂上がりのカテーテル周りのテープ貼り替え以外にもありました。

それは固定水の交換です。

腎ろうは抜けてしまうと再度手術をし直して挿入する必要があるため、抜けないようにしておくことが非常に重要です。

カテーテルが抜けないようにするために、カテーテルの先端にバルーンと呼ばれる風船のようなものがある構造になっていました。バルーンと言うと空気が入っているようなイメージをしますが、このバルーンには固定水と言われる蒸留水が入っていました。

バルーンに入っている水は少しずつ抜けてしまったり、水なので汚れてしまう可能性があるため、週に1回は交換をしていました。交換は病院ではなく、自分たちでやるように先生からは指導を受けました。

先生
先生

水を抜いた状態のカテーテルは非常に抜けやすいので気をつけてください

別に中で固定されているわけではないので、この固定水の交換作業は大変気をつけて行っていた作業でした。

この作業だけはいつまで経っても慣れなかったです。次男が暴れて抜けたりしないように、毎回確実に夫婦で息を合わせて実施していました。

やり方としては

  • 腎ろうのバッグの横にシリンジ(注射器)をはめられる管(写真黄色の部分)があるので、そこにシリンジを挿す
  • 特に何もしなくても水が勝手にシリンジ側に入ってくる
  • 溜まった水を捨てる
  • 新しく蒸留水を中に入れていく

この時に大事なのが、入れる水の量です。

入れすぎてもダメだし、少なすぎてもダメ。ちょうど良い量が重要でした。

目盛りがついていたので、先生の指示通りの量を入れていました。なんとなくですが、少ないと抜けてしまう気もしていたので、ほんの気持ち多めに入れていました。

月に1回の外来

退院後は腎ろうの手入れをしながら月に1回ほど外来に行きました。

腎ろうはあくまで応急処置であり、水腎症を根本から治すことはないため、様子を見ながら水腎症の原因を突き止めていくということをやっていきました。

水腎症の原因としては以下が考えられると言われていました。

  • 腎臓の機能がそもそも低い
  • 腎臓から尿道に流れる部分の尿管が狭くなっていて、流れにくい
  • 尿管自体が狭くなっていて、流れにくい
  • 膀胱に流れる部分の尿管が狭くなっていて、流れにくい

毎月、外来でエコー検査をしたり、その他の検査をしながら状況を見ていました。

原因は中々分からなかったのですが、現状で腎盂腎炎などを発症して熱が出ているわけではないことや、痛がってずっと泣いているということも無いため、今後開腹による手術をするためにもまずは様子を見ながら身体を大きくしていくことを優先することとしました。

肌のかぶれ

毎日テープを貼り替えていたのでどうしても避けられないのが肌のかぶれ。

特に新生児ということもあり、かなり肌がデリケートな状態だったので、肌に優しいテープを使っていてもすぐにかぶれて真っ赤にただれてしまいました。

ここからが苦労の連続です。

  • 粘着力が弱く、肌に優しいテープにする ⇨ ほぼ効果なし
  • テープを貼る前に少しでも貼らない状況を保つ ⇨ 冬だったので、肌を出しておくと風邪を引いてしまうし、数十分では効果なし
  • 剥がした後にステロイド系のクリームを塗る ⇨ テープが剥がれてしまうので、貼る際に拭き取る必要があり効果なし
  • テープを貼る前にフィルムを貼って、その上にテープを貼る ⇨ これが一番効果があった

使っていたフィルムは

「オプサイト™ フレキシフィックス」というものです。

特徴としては、

  • 肌への負担が少ない
  • 伸縮性がある
  • 水分を逃してくれる(蒸れにくい)
  • その上高い防水性(外からの水に強い)
  • ばい菌を防いでくれる

特に肌に優しいというのが良かったです。このテープを貼ってもかぶれることはかぶれるのですが、前よりはだいぶマシになりました。

また、このフィルムは日常生活の上で、絆創膏代わりになるので大変役に立ちました。

ちょっとした傷ならこのテープをそのまま貼っておけば、水を通さないので、お風呂も入れますし、サイズが自由に調整できるので、細かいところから大きな傷まで万能に対応をしてくれました。


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